Visual Jockey Strategy開始!
- VJ Spike-Bloom
- 2016年12月17日
- 読了時間: 4分

VJ Spike-Bloomです。
この度Visual Jockey Strategy(Visual Jockey作戦)というブログを開設いたしました。
このブログでは、主にアニクラと呼ばれる、アニメソングとリミックスを中心としたクラブイベントシーンでのVJを対象に以下のような事を書いていきたいと思います。
「映像を演奏する」というVJ手法の解説 (プレイ構築のノウハウや構成などに関して)
と
映像素材の作成方法の解説 (主にAftereffectsを中心としたオリジナル素材作成方法)
現在のアニクラVJには主に二つの潮流があります。
一つは映像"Video"を主体とした具象的な"Video Jockey"
ライブ会場やコンサートなどで本人映像や歌詞などを表示させて行くようなやり方ですね。
アニメのオープニング映像などを、DJのチョイスに合わせてシンクロさせて行くようなやり方です。
もう一つは、音楽を印象や雰囲気として受け取り、映像を演奏して行くようなやり方
僕が元々トランスやテクノのDJの為に映像を出してきたのとまったく同じ手法です。
この2つを区別する為に、便宜上「映像を演奏する」という後半のVJのスタイルを
ここでは"Visual Jockey"と呼び分けて、その解説をしていきたいと思います。
僕は17年ほどVJ活動を続けていて、そのほとんどをこの"Visual Jockey"としてプレイしてきました。
ですのでここで解説して行くのは「抽象的な映像素材を演奏するVJ」が主体になります。
ご理解ください。
昨今、Re:animation含め、アニクラ関係に招致していただく際も多いのですが
実は時々ある違和感を感じていました。
「日本のアニメ映像世界を表現する」為に
使っているVJ素材が
主に西欧クラブミュージック由来の"Visual"だということ
プレイ方法自体は世界の既存のVJ路線ど真ん中もいいところなのですが、かかっている曲は声優さんや萌えアニメだったりする場合は特に、海外の手法では追いつかないことも多いのです。
何せ日本のアニメ文化は「ジャパニメーション」と区分けされるほど特殊な映像言語をフル活用しています。同じアニメでも海外のものとは一見で見分けられるほど個性的な世界です。
その源流は手塚治虫アニメであったり、AKIRAや攻殻機動隊であったり、エヴァンゲリオンであったり、変身魔法少女であったり、学園アイドルであったり、変身して合体して敵を倒したり、SAO的なヴァーチャル世界であったりするのですよね。
ただ、海外にはその文化自体が無いので、輸入物では素材が足りなくなるんです。
なので作ろうと
で、できればそのノウハウ自体を公開して日本のアニクラVJそれぞれが独自の映像素材を作り始めてほしいという願いもありまして、このブログを立ち上げました。
Visual Jockeyの手法においては、ひとつひとつの映像素材は
レゴブロックの1コマであったり、キーボードの1音であったり、料理の調味料であったりするような「素材」の一つ一つであって、それを現場で組み上げてひとつの絵に完成させます。
その為には映像を「印象」や「感情」、「質感」や「動作」などに分類して
音階やコード進行のような組み立て方をして大きな流れを作っていきます。
共有できる素材がひとつ増えるだけで完成するヴィジュアルは倍増していきます。
VJ個々にオリジナル素材を持っていれば完成する映像の数は比嘉級数的に増大して
それがオリジナリティーとプレイの差として現れる。
というのがこのスタイルの持つ大きな利点なのです。
テクノやトランス、EDMなど、ジャンルを問わずにVJが活動を行え、多種多様な乗り入れができるのもそのためです。
この"Visual Jocky Strategy" (Visual Jockey作戦)というブログでは
「いかにも日本のアニメの世界観っぽい」VJ映像素材を作ることにこだり
日本のVJ独自の世界観を作り上げることを目標に
お話を展開していきたいと思います。
海外のクラバーが日本にやってきた際に「なんだこの映像世界は⁈俺らの国とぜんぜん違うじゃねーか!という驚きと共に笑顔で踊り始めるような
そんなVJシーンにこれから向かっていけたら良いなと思っています。
ぜひ今後お付き合いよろしくお願い致します。
VJ Spike-Bloom
追記:
このブログで使用される全ての映像については、著作権を放棄してフリーで公開します。
改変や上映に特に許諾は必要ありません。
ただしブログ内容自体のコピペ拡散はご遠慮ください。
リンクはフリーです。
Comments